杉本和陽

 杉本和陽 五段
名前 杉本和陽
生年月日 (1991-09-01) 1991年9月1日(32歳)
プロ入り年月日 2017年4月1日(25歳)
棋士番号 310
出身地 東京都大田区
所属 日本将棋連盟(関東)
師匠 米長邦雄永世棋聖
段位 五段
棋士DB 杉本和陽
2021年7月8日現在
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杉本 和陽(すぎもと かずお、1991年9月1日 - )は、日本将棋連盟所属の将棋棋士である。東京都大田区出身[1]攻玉社中学校・高等学校卒業[2]米長邦雄永世棋聖門下。棋士番号は310。

棋歴

将棋を始めたのは6歳のとき。きっかけはアマチュア二段の父が指しているところを見て覚えたという[2]2003年、第28回小学生将棋名人戦で優勝[3]。同年9月に奨励会入会。

三段リーグには2008年の第44回から参加。8期目の第51回三段リーグ戦では後1勝で昇段、というところまで迫るも届かなかった。13期目の第56回三段リーグ戦では、3位になったことで次点を獲得した。16期目の第59回三段リーグ戦でも後1勝で昇段、というところまで迫ったが、再び届かず。そして17期目の第60回奨励会三段リーグ戦、2017年3月4日に行われた例会最終日で連勝し、12勝6敗・2位となったことで、遂に四段への昇段を決めた[4][5]

プロ入り後

デビューの2017年度は第3期叡王戦の四段予選決勝まで勝ち上がったが、藤井聡太に敗戦し本戦進出ならず。

2018年度、初の順位戦(第76期順位戦)では4勝6敗となり、降級点の回避に成功した(以降の順位戦は、2022年現在まで勝ち越し続けている)。NHK杯では予選突破するも、本戦1回戦で斎藤慎太郎に敗れる。

2019年度は第32期竜王戦にて、昇級者決定戦を1回戦から怒涛の7連勝で制し、5組への昇級を決めた。

棋風

  • 振り飛車を主戦場としつつ、相手が振り飛車党の場合は居飛車にする。本人曰く「対抗形党」[6]。得意戦法はゴキゲン中飛車[4]
  • 攻め将棋で終盤巧者。長時間・長手数の対局が得意で、「粘り強い」と評される事が多い[7][8]

師匠

入門時および現在での公式の師匠は米長邦雄であり、米長の最後の弟子でもある。米長が「どうしても最後に弟子に取りたい」として杉本を入門させたという[9]

奨励会に在籍していた2012年12月18日に米長が亡くなった際、米長門下の筆頭弟子であった伊藤能門下となったが、その伊藤が2016年12月25日に死去してしまい、さらに米長門下の二番弟子であった中川大輔門下となった経緯を持つ。しかし、2017年に四段昇段でプロ入り後は、日本将棋連盟の慣習に従い、米長門下という扱いになっている。

人物

  • 趣味はバスケットボール[4]。 ※四段昇段時インタビューより
  • 昇段インタビューでは「三段リーグで戦っていた期間が長くて、応援していただいた人の顔が浮かび、感極まりました。」と涙を拭う仕草を見せた[10]
  • 対局時にはウィダーインゼリー(現名称・Inゼリー)を食べる[2]
  • 2020年1月、前年に一般女性と結婚していたことを発表した[11]

昇段履歴

昇段規定は、将棋の段級を参照。

  • 2003年09月00日 : 奨励会入会
  • 2008年10月00日 : 三段(第44回奨励会三段リーグ<2008年度後期>からリーグ参加)
  • 2017年04月01日 : 四段(第60回奨励会三段リーグ成績2位) = プロ入り
  • 2021年07月08日 : 五段(勝数規定 /公式戦100勝、通算100勝68敗)

主な成績

在籍クラス

竜王戦順位戦のクラスについては「将棋棋士の在籍クラス」を参照
順位戦・竜王戦の在籍クラスの年別一覧
開始
年度
(出典)順位戦
(出典)
(出典)竜王戦
(出典)
名人 A級 B級 C級 0 竜王 1組 2組 3組 4組 5組 6組 決勝
T
1組 2組 1組 2組
2017 76 C250 4-6 31 6組 -- 2-2
2018 77 C235 6-4 32 6組 -- 7-1
2019 78 C220 7-3 33 5組 -- 1-2
2020 79 C208 6-4 34 5組 -- 1-2
2021 80 C215 8-2 35 5組 -- 3-2
2022 81 C207 7-3 36 5組 -- 4-1
2023 82 C205 7-3 37 4組 --
2024 83 C208 38
順位戦、竜王戦の 枠表記 は挑戦者。右欄の数字は勝-敗(番勝負/PO含まず)。
順位戦の右数字はクラス内順位 ( x当期降級点 / *累積降級点 / +降級点消去 )
順位戦の「F編」はフリークラス編入 /「F宣」は宣言によるフリークラス転出。
竜王戦の 太字 はランキング戦優勝、竜王戦の 組(添字) は棋士以外の枠での出場。

年度別成績

公式棋戦成績
年度 対局数 勝数 負数 勝率 (出典)
2017 40 25 15 0.6250 [1]
2018 43 24 19 0.5581 [2]
2019 44 27 17 0.6136 [3]
2020 31 17 14 0.5483 [4]
2017-2020
(小計)
158 93 65
年度 対局数 勝数 負数 勝率 (出典)
2021 42 28 14 0.6666 [5]
2022 41 28 13 0.6829 [6]
2023 34 19 15 0.5588 [7]
2021-2023
(小計)
117 75 42
通算 275 168 107 0.6109 [8]
2023年度まで

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ “杉本和陽|棋士データベース|日本将棋連盟”. www.shogi.or.jp. 2021年1月20日閲覧。
  2. ^ a b c “プロ棋士の杉本和陽四段(本校卒業生)が来校!”. 攻玉社 (2017年6月12日). 2020年11月1日閲覧。
  3. ^ “第28回小学生将棋名人戦【代表選手一覧】”. www.shogi.or.jp. 2021年1月20日閲覧。
  4. ^ a b c 新四段誕生のお知らせ - 日本将棋連盟・2017年3月4日
  5. ^ 同時昇段の西田拓也は、杉本が優勝した第28回小学生名人戦のベスト4で、三段リーグ在籍期間(17期)、四段昇段時の年齢(25歳)が同じであった。
  6. ^ 日本将棋連盟・携帯中継「好局振り返り」本人コメント(2018年3月17日)
  7. ^ 「プロ棋士カラー名鑑 2018」(扶桑社)
  8. ^ 携帯中継「好局振り返り」(2018年3月17日)ほか
  9. ^ 地獄の淵を見てきた杉本和陽四段、初のNHK杯戦 NHKテキストView
  10. ^ 日本将棋連盟公式web・中継ブログ(2017.3.4)など。
  11. ^ “杉本和陽四段が結婚|将棋ニュース|日本将棋連盟”. www.shogi.or.jp. 2020年11月1日閲覧。

外部リンク

  • 杉本和陽|棋士データベース|日本将棋連盟
日本将棋連盟所属棋士 (現役棋士 および 2024年度引退棋士)
タイトル
保持者
【九段 6名】
【七段 1名】

永世称号 襲位者0
永世称号 有資格者

九段
【26名】
八段
【33名】
七段
【44名】
六段
【27名】
五段
【20名】
四段
【15名】
2024年度
引退棋士
 九段  青野照市(2024年6月13日引退)
 八段  室岡克彦(2024年6月18日引退)
 八段  中座真(2024年6月19日引退)
 七段  伊奈祐介(2024年5月10日引退)
現役棋士 全172名(2024年7月23日時点、日本将棋連盟所属) / は2024年度の昇段 / 引退棋士の()は引退日 / 詳細は将棋棋士一覧を参照
第37期竜王戦ランキング戦
竜王
1組
(定員16名)
2組
(定員16名)
3組
(定員16名)
4組
(定員32名)
5組
(定員32名)
6組
(参加70名)
女流棋士
アマチュア
  • 慶田義法アマ
  • 竹内広也アマ
  • 小林康太郎アマ
  • 中川慧梧アマ
  • (出場4名)
奨励会員
次期から出場
★挑戦者 / △次期昇級 / ▼次期降級 / 初参加棋士(棋士として初参加) / 詳細については将棋棋士の在籍クラスを参照。
名人
A級
B級1組
B級2組
C級1組
C級2組
フリー
クラス
宣言
棋戦限定
出場

2024年度
引退者

先頭の数字は順位(名人、フリークラス以外)/ フリークラスの数字は在籍可能残り年数(2024年度開始時点)
B級2組 - C級2組の * は降級点の数(B級2組・C級1組は降級点 2で降級、C級2組は降級点 3で降級)
詳細については将棋棋士の在籍クラスを参照
典拠管理データベース ウィキデータを編集
  • VIAF