連邦社会再適応センター No.1
連邦社会再適応センターNo.1 (れんぽうしゃかいさいてきおうセンター No.1、スペイン語: Centro Federation de Readaptación Social Número 1 "Altiplano" ) は、メキシコ合衆国にある最重要警備の刑務所。
所在地 | メキシコ メヒコ州、アルモロヤ・デ・フアレスサンタ・フアナ・セントロ地区 |
---|---|
現況 | 運用中 |
警備レベル | 最重要警備 |
開設 | 1990年 |
管理運営 | メキシコ公安省 |
著名な収監者 | |
ホアキン・グスマン 等 | |
テンプレートを表示 |
歴史
連邦社会再適応センターNo.1は1988年に第53代目メキシコ合衆国大統領のカルロス・サリナス・デ・ゴルタリ政権下に建設が始まり、2年後の1990年に完成した[1]。最初の囚人は1991年に連邦社会再適応センターNo.1に収監された。
2015年7月11日のホアキン・グスマンの脱獄
2015年7月11日に収容者の一人にしてメキシコ最大の麻薬犯罪組織であるシナロア・カルテルのリーダーで麻薬王の異名を持つホアキン・グスマン(通称:エル・チャポ)が創設以来初の脱獄を果たした。 ホアキン・グスマンが最後に監視カメラで目撃されたのは、20時52分、独房のシャワーエリア付近である。シャワーエリアは彼の監房の中で唯一監視カメラを通して見えなかった部分であったことがのちに判明している。刑務官が監視ビデオに25分間彼の姿を映さなかった後、刑務官が捜索に向かった。彼らが彼の独房に到着したとき、すでにホアキン・グスマンの姿は独房のどこにもなかった。刑務官はホアキン・グスマンがシャワーエリアから1.5キロ離れたサンタ・フアニタ地区の住宅建設現場につながるトンネルを通って逃走したことを確認した[2]。
建物
建物は逮捕した容疑者・受刑者が所属している犯罪組織・麻薬カルテルの襲撃を想定して、 1メートル (3.3 フィート) まで強化された壁に囲まれている。また、連邦社会再適応センターNo.1の上空はメキシコ政府によって飛行禁止区域に指定されている他に、受刑者と屋外の協力者との通信を妨げるため、刑務所から10キロ以内では携帯電話の通信が制限されている。麻薬組織による連邦社会再適応センターNo.1襲撃に対処するために、 装甲兵員輸送車が施設の近くに配備・警備している。
主要な収容者
連邦社会再適応センターNo.1に収監されている収容者の多くはメキシコ国内で活動する犯罪組織・麻薬カルテルの最高幹部や幹部である。
グアダラハラ・カルテル
- ミゲル・アンヘル・フェリックス・ガヤルド - 現代の麻薬カルテルの基盤を築いた人物と知られている。グアダラハラ・カルテルの創設者で元リーダー。
シナロア・カルテル
- エクトル・ルイス・パルマ・サラザール - メキシコ最大の麻薬犯罪組織シナロア・カルテルの元リーダー
- ホアキン・グスマン(エル・チャポ) - メキシコ最大の犯罪組織シナロア・カルテルの創設者にして元リーダー。2017年にアメリカに移送され、現在は仮釈放なしの終身刑でADXフローレンス刑務所に収監中。
- オビディオ・グスマン - シナロア・カルテルの幹部であり、ホアキン・グスマン(エル・チャポ)の息子の一人。2023年にアメリカに移送される。
ロス・セタス
- ミゲル・トレビーニョ・モラレス - ロス・セタスの最高幹部。現在は連邦社会再適応センターNo.17に収監中
- オマール・トレビーニョ・モラレス - ロス・セタスの最高幹部。
テンプル騎士団カルテル
- ディオニシオ・ロヤ・プランカルテ - テンプル騎士団カルテルの元リーダー。
- セルバンド・ゴメス・マルティネス - テンプル騎士団カルテルの元リーダー。
ハリスコ新世代カルテル
- セルバンド・ゴメス・マルティネス - ハリスコ新世代カルテルの最高幹部(副リーダー)。ハリスコ新世代カルテルのリーダーであるネメシオ・オセゲラ・セルバンテス(エル・メンチョ)の義理の兄。
脚注
出典
- ^ “連邦センター”. 2023年12月11日閲覧。
- ^ “Escapó 'Chapo' por túnel de 1.5 km” (スペイン語). www.reforma.com. 2023年12月11日閲覧。
関連項目
外部リンク
- "CENTROS FEDERALES DE READAPTACIÓN SOCIAL." (Archive) Secretariat of Public Security.
- "Centro Federal de Readaptación Social N°1 "Altiplano"" COFEMER.