ヴァイオリンソナタ第35番 (モーツァルト)

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ヴァイオリンソナタ第35番 ト長調 K.379(373a)は、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトが作曲した35番目のヴァイオリンソナタである。K.55~K.61までの偽作(K.61はヘルマン・フリードリヒ・ラウパッハの作品)を除けば第27番である。

概要

1781年4月7日頃にウィーンで作曲されたソナタで、弟子のアウエルンハンマーに献呈したヴァイオリンソナタの1曲である。モーツァルトは父レオポルトに宛てた手紙(4月8日付)の中で、「昨日、11時から12時の間にヴァイオリンの助奏を持つソナタを作曲しました。とても疲れているため、ブルネッティのために助奏声部だけを書いて、ピアノ・パートは暗記しておきました」とこのヴァイオリンソナタ(K.379)に関する記述が書かれている。

のちにこのソナタは、ブルネッティのヴァイオリンとモーツァルトのピアノによって、4月8日にルドルフ・ヨーゼフ・コロレード伯爵邸のコンサートで初演された。

構成

3楽章から成り、演奏時間はすべての反復記号を実施すれば約24分。

第1楽章 アダージョ 変則的ソナタ形式。 提示部は通例通り反復される。34小節から49小節が展開部となるが再現部を欠き切れ目なく同主短調の第2楽章へと続く。
第2楽章 アレグロ ト短調のソナタ形式。提示部、展開部~再現部、ともにも反復の指示あり。
第3楽章 主題と変奏(アンダンティーノ・カンタービレ)

 主題と5つの変奏で構成される変奏曲形式の楽章である。なお第5変奏の後にはアレグレットの主題となって戻ってくる。

外部リンク

初期の作品
  • 第1番 ハ長調 K. 6
  • 第2番 ニ長調 K. 7
  • 第3番 変ロ長調 K. 8
  • 第4番 ト長調 K. 9
  • 第5番 変ロ長調 K. 10
  • 第6番 ト長調 K. 11
  • 第7番 イ長調 K. 12
  • 第8番 ヘ長調 K. 13
  • 第9番 ハ長調 K. 14
  • 第10番 変ロ長調 K. 15
  • 第11番 変ホ長調 K. 26
  • 第12番 ト長調 K. 27
  • 第13番 ハ長調 K. 28
  • 第14番 ニ長調 K. 29
  • 第15番 ヘ長調 K. 30
  • 第16番 変ロ長調 K. 31
偽作
  • ヘ長調 K. 55
  • ハ長調 K. 56
  • ヘ長調 K. 57
  • 変ホ長調 K. 58
  • ハ短調 K. 59
  • ホ短調 K. 60
  • イ長調 K. 61 (H.F.ラウパッハ作)
円熟期の作品
  • 第17番 ハ長調 K. 296
  • 第18番 ト長調 K. 301
  • 第19番 変ホ長調 K. 302
  • 第20番 ハ長調 K. 303
  • 第21番 ホ短調 K. 304
  • 第22番 イ長調 K. 305
  • 第23番 ニ長調 K. 306
  • アレグロ 変ロ長調 K. 372
  • 第24(32)番 ヘ長調 K. 376
  • 第25(33)番 ヘ長調 K. 377
  • 第26(34)番 変ロ長調 K. 378
  • 第27(35)番 ト長調 K. 379
  • 第28(36)番 変ホ長調 K. 380
  • 第29(37)番 イ長調 K. 402
  • 第30(38)番 ハ長調 K. 403
  • 第31(39)番 ハ長調 K. 404
  • 第32(40)番 変ロ長調 K. 454
  • 第33(41)番 変ホ長調 K. 481
  • 第35(42)番 イ長調 K. 526
  • 第36(43)番 ヘ長調 K. 547
ヴァイオリンソナタ
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