ホンダ・インテグラ (オートバイ)

ホンダ・NC > ホンダ・インテグラ (オートバイ)
インテグラ(NC700D)
(EBL-RC62)
2011年東京モーターショーにて撮影
基本情報
排気量クラス 大型自動二輪車
車体型式 EBL-RC62
エンジン RC61E型 669 cm3 4ストローク
水冷SOHC 4バルブ 直列2気筒
内径×行程 / 圧縮比 73.0 mm × 80.0 mm / 10.7:1
最高出力 37kW(50PS)/6,250rpm
最大トルク 61Nm(6.2kgf・m)/4,750rpm
車両重量 238 kg
      詳細情報
製造国
製造期間 2012年 - 2016年
タイプ スクーター
設計統括
デザイン
フレーム ダイヤモンド
全長×全幅×全高 2195 mm × 790 mm × 1440 mm
ホイールベース 1525 mm
最低地上高 135 mm
シート高 775 mm
燃料供給装置 燃料噴射装置 (PGM-FI)
始動方式 セルフ式
潤滑方式 ウェットサンプ
駆動方式 チェーンドライブ
変速機 電子式6段変速
サスペンション テレスコピック式
スイングアーム式
キャスター / トレール 27.0° / 110 mm
ブレーキ 油圧式ダブルディスク
油圧式シングルディスク
タイヤサイズ 120/70 ZR17 M/C(58W)
160/60 ZR17 M/C(69W)
最高速度
乗車定員 2人
燃料タンク容量 14 L
燃費 38.0 km/L
カラーバリエーション
キャンディーグレイスフルレッド-U
パールサンビームホワイト
パールコスミックブラック
本体価格 808,500円(税込)
備考 スペックは2012年仕様[1]
先代
後継
姉妹車 / OEM
同クラスの車
テンプレートを表示

インテグラINTEGRA)は本田技研工業が製造販売するオートバイである。

概要

同車が大排気量のオートバイについて世界的規模で市場調査を行ったところ以下の結果を見た。

  • 多くは140km/h以下で走行
  • エンジン回転は6,000rpm以下を常用

そこで「市街地走行やツーリングなどの常用域で扱いやすい」・「快適で味わい深く燃費性能に優れたミドルクラス」・「求めやすい価格で提供」といった思想に重点をおいた『New Mid Concept』(ニューミッドコンセプト)を打ちたて開発された大型自動二輪車である。

車両解説

※本項は2012年モデル(排気量669cc)について解説を行う。

NC700S・NC700X姉妹車種である。このためコードネームがNC700Dとされたほか、エンジン・ダイヤモンド型フレーム・サスペンションなどの機能部品はNC700Sと共用[注釈 1]する。ただし、インテグラはモーターサイクルとスクーターの融合[注釈 2]をテーマにしたために車体の前側はスクータータイプの外装カウルを採用した点が大きな特徴である。

NC2車種では通常の6速マニュアルトランスミッションも選択可能であるが、インテグラでは自動変速と手動変速を選択できるセミオートマチックトランスミッション[注釈 3]DCT[注釈 4]のみとなるほか、ブレーキはコンバインドABSが標準装備される。

このためにNC2車種とは以下の相違点がある。

  • NC2車種で採用された通常の燃料タンク位置をラゲッジスペースとすることができないためにシート下ラゲッジスペースとなる上に容量も21Lから大量に減少する。
  • フロントにスクータールックの大型カウル類ならびにDCT・ABSを搭載するため車重がシリーズ最軽量のNC700S(MT・ABS無)の211kgに比較すると1割以上重い238kgとなる。
  • 燃費も60km/h定地走行テスト値でNC700Sの41.5km/L、NC700Xの41.0km/Lに対して38.0km/Lとなる。

なおエンジンについてはホンダ・NC#エンジンを参照のこと。

モデル一覧

669ccモデル(NC700D)

2011年10月に欧州で日本国内では同年12月の東京モーターショーに市販予定車として展示。2012年4月17日正式発表、同月24日発売[1]。型式名EBL-RC62。いわゆる2012年モデルである。

2013年3月12日には同月15日から5月7日までの受注期間限定でカラーを変更したスペシャルエディションの販売が発表された[2]

745ccモデル(NC750D)

2014年1月14日発表、同年2月7日発売[3]。車両型式EBL-RC71。いわゆる2014年モデルへのチェンジで以下の変更を実施。

  • 排気量745ccへ拡大したRC70E型エンジンへ搭載変更。
  • 最高出力37kW(50PS)/6,250rpm→40kW(54PS)/6,250rpm、最大トルク61Nm(6.2kgf・m)/4,750rpm→68Nm(6.9kgf・m)/4,750rpmへ向上。
  • 60km/h定地走行テスト値が39.0km/Lに向上。
  • バランサーが1軸から2軸となり振動を低減。
  • マフラーの構造変更。
  • カラーリングバリエーションの変更。
  • 瞬間ならびに平均値を表示する燃費計を搭載。
  • ブレーキレバーをアジャストタイプに変更。
  • シート表皮を変更。
  • スイングアームをアルミ製に変更。
  • フロントカウルを形状変更。

また車体とホイールのカラーを変更したインテグラ Sが追加されたほか、同年4月14日発表、同月21日発売でETC・グリップヒーターを標準装備するE Packageが追加設定された[4]

2015年11月9日には、NCシリーズの2016年モデルへの変更同様に本モデルも海外向け輸出仕様は灯火類LED化・マフラーならびにDCTプログラミングの変更などを実施することが発表されたが[5]、日本国内仕様はEBL-RC71型が継続して販売されていたがメーカーより生産終了が公表された[6]

関連項目

インテグラの商標は、元々1982年CB750FCBX400F・CBX550F、1983年VT250FMBX801984年VF400Fへ設定されたフルフェアリング装着車のサブネームとして使用されていた。インテグラの商標は1985年に四輪車のクイントがフルチェンジされた際にクイントインテグラとして使用され、1989年のフルモデルチェンジによりインテグラとなった。2006年の製造終了まで使用された。2021年から、東風本田汽車が販売するシビックセダン広汽本田版として発売されているほか、北米アキュラ向けは別の車種として登場している。

脚注

[脚注の使い方]

注釈

  1. ^ NC700S・Xとは前後ホイール塗装が艶消し黒から銀色に、ウインカーレンズも橙色に対しクリアタイプを採用するなどの相違点がある。
  2. ^ 同社ではスクーティングモーターサイクルと呼称する。
  3. ^ 日本国内での大型二輪オートマチック限定免許では2019年(令和元年)11月まで排気量650cc以下の制約があったために同免許でインテグラの運転は不可であった。
  4. ^ VFR1200Fに搭載されたDCTから進化・改良させた第2世代となる。

出典

  1. ^ a b 2012年4月17日プレスリリース
  2. ^ 2013年3月12日プレスリリース
  3. ^ 2014年1月14日プレスリリース
  4. ^ 2014年4月14日プレスリリース
  5. ^ 2015年11月9日プレスリリース
  6. ^ 本田技研工業公式HP バイクラインナップ

外部リンク

  • ホンダ・インテグラ
  • Honda | 欧州で新型二輪車「INTEGRA」を発表
  • Honda | 爽快で快適な走りと高い利便性を融合した「インテグラ」を新発売 ~第二世代のデュアル・クラッチ・トランスミッションを初搭載~
  • 本田技研工業・New Mid Concept - NC700シリーズ・インテグラ
  • ホンダUK・INTEGRA 2016
ウィキメディア・コモンズには、ホンダ・インテグラ (オートバイ)に関連するカテゴリがあります。
  • 表示
  • 編集
ホンダオートバイの車種
50 - 125 cc
ホンダのロゴマーク
126 - 250 cc
251 - 400 cc
401 - 750 cc
751 cc以上
系列
スクーター
電動スクーター
  • CUV ES
  • EV-neo※リース車両(共に原付一種・定格出力580W)
コンセプトモデル
競技車両
カテゴリ カテゴリ