シャヘド171シームルグ
シャヘド171シームルグ
S-171
- 用途：UCAV
- 製造者：シャヘド航空産業
- 運用者：
IRGC AF - 初飛行：2014年[1]
- 生産開始：2010年代
- 運用状況：現役
- ユニットコスト：$1.000.000
- 表示
シャヘド171シームルグ（Shahed 171 Simorgh、S-171とも）は、シャヘド航空産業（英語版）が製造するイラン製のジェット推進全翼型無人戦闘航空機（UCAV）[2]。
この機体は2011年にイランによって鹵獲された（英語版）アメリカ合衆国製のRQ-170をリバースエンジニアリングしたものを基にして、誘導ミサイルを搭載できるように改変したものである[2]。本機はより小型で、しばし混同されるサーエゲとともにRQ-170を基にしたイラン製の2機種の全翼UAVの1種である。「シームルグ」はペルシャ神話の慈悲深い鳥である、パフラヴィー語の sēnmurw に由来するペルシャ語である[3][4]。
設計
シームルグはRQ-170をリバースエンジニアリングしたものである。詳細不明な複数のバリエーションがあるが、そのうちの一つはミサイル4発を搭載する無人戦闘航空機となっている。ある著者は、この機体がほとんどがグラスファイバーで作られた粗雑なモクアップだと述べている [5][6]。
2020年のゾルファガー99合同演習（英語版）では実弾とともに使用された[7]。
運用状況
アメリカ合衆国政府によれば、イマームホセイン大学に関連する企業、パラヴァル・パルス社がシャヘド171のリバースエンジニアリング、研究、開発および製造に関与している[8]。
2014年時点で2機が製造中だった[9]。2014年に、イランは2015年3月までに4機を配備すると発表した[10]。
このUAVは2015年5月に初めて目撃され、2016年10月にイランのテレビで飛行する姿が公開された[11]。ジェーンのアナリストは、このUAVがカシャン空軍基地に配備されたと見ている。
2018年5月時点でシームルグの実運用は確認されておらず、計画は廃棄されたものと見なされている[12]。
一部の情報源は2018年2月 イスラエル・シリア衝突（英語版）で1機のシャヘド171が撃墜されたと報じているが、酷似したサーエゲだった可能性が高い[2]。
運用者
関連項目
関連機体
- ロッキード・マーティン RQ-170 センチネル
- サーエゲ (無人航空機)
用途、構成、時代が類似した航空機
- ノースロップ・グラマン RQ-180（英語版）
- ミコヤン スキャット
- スホーイ オホートニク
- ノースロップ・グラマン バット（英語版）
脚注
- ^ Opall-Rome, Barbara (13 February 2018). “Israel Air Force says seized Iranian drone is a knockoff of US Sentinel”. 2022年11月1日閲覧。
- ^ a b c “Sentinels, Saeqehs and Simorghs: An Open Source Survey of Iran's New Drone in Syria”. bellingcat (13 February 2018). 2022年11月1日閲覧。
- ^ A. Jeroussalimskaja, "Soieries sassanides", in Splendeur des sassanides: l'empire perse entre Rome et la Chine (Brussels, 1993) 114, 117–118, points out that the spelling senmurv, is incorrect (noted by David Jacoby, "Silk Economics and Cross-Cultural Artistic Interaction: Byzantium, the Muslim World, and the Christian West", Dumbarton Oaks Papers 58 (2004): 197–240, esp. 212 note 82.
- ^ Schmidt, Hanns-Peter (2002). Simorgh. in Encyclopedia Iranica.
- ^ “Iranian Copy of U.S. Unmanned Stealth Aircraft is a Fake - USNI News” (12 May 2014). 2022年11月1日閲覧。
- ^ “EXCLUSIVE: IRGC to Use RQ-170 for Bombing Missions”. www.farsnews.ir. 2022年11月1日閲覧。
- ^ Hanna, Andrew (14 September 2020), “Iran Tests Weapons During War Game”, The Iran Primer (United States Institute of Peace), https://iranprimer.usip.org/index.php/blog/2020/sep/14/iran-tests-weapons-during-war-game
- ^ “Treasury Sanctions Iranian Persons Involved in Production of Unmanned Aerial Vehicles and Weapon Shipment to Russia” (September 8, 2022). 2022年11月1日閲覧。
- ^ http://www.farsnews.ir/newstext.php?nn=13930222001585 (May 2014) (translation here)
- ^ “Iran May Gift Indigenized RQ-170 to US”. www.farsnews.ir. 2022年11月1日閲覧。
- ^ “Iranian 'stealth' UAV test site identified - IHS Jane's 360” (8 October 2016). 8 October 2016時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年11月1日閲覧。
- ^ Frew, Joanna (May 2018). “Drone Wars: The Next Generation: An overview of current operators of armed drones”. Oxford: Drone Wars UK. p. 12. 2022年11月1日閲覧。
