グンゼタウンセンター つかしん

グンゼタウンセンター つかしん
GUNZE Town Center TSUKASHIN
北東側から ひがしまち を望む
地図
地図
店舗概要
所在地 661-0001
兵庫県尼崎市塚口本町4丁目8-1
座標 北緯34度45分42.7秒 東経135度25分4.9秒 / 北緯34.761861度 東経135.418028度 / 34.761861; 135.418028 (グンゼタウンセンター つかしん)座標: 北緯34度45分42.7秒 東経135度25分4.9秒 / 北緯34.761861度 東経135.418028度 / 34.761861; 135.418028 (グンゼタウンセンター つかしん)
開業日 2006年(平成18年)4月29日
施設所有者 グンゼ開発株式会社
施設管理者 株式会社つかしんタウンクリエイト
敷地面積 73,000 m²
延床面積 196,000 m² 
商業施設面積 68,000 m²
中核店舗 平和堂 アル・プラザつかしん
店舗数 181
営業時間 10時00分 - 22時00分
(エリアにより前後あり)
前身 西武百貨店 塚新店(つかしん店)
商圏人口 75万人(32万世帯)
最寄駅 #交通アクセスを参照
外部リンク http://www.tsukashin.com/
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オープンストリートマップのロゴ
オープンストリートマップにグンゼタウンセンター つかしんの地図があります。

グンゼタウンセンター つかしんは、日本兵庫県尼崎市塚口本町にあるショッピングセンター。繊維製品メーカーのグンゼの子会社により運営・管理されている。

一般には「つかしん」と呼ばれており、この名はかつての正式名称である。開業前の計画名「塚口新町開発発展都市」の略称でもある。

本項では、つかしん内に後年開業した温浴施設の「湯の華廊(ゆのかろう)」についても解説する。

概要

1985年セゾングループの創業者・堤清二が提唱した街づくりの理念を体現した都市郊外型施設「つかしん」として、グンゼ塚口工場の跡地にオープン。名称はコピーライター糸井重里により命名された。

施設はパティオを中心に、東西南北に分かれて建つ南欧風のビルで構成されており、尼崎市の姉妹都市・ドイツアウクスブルクの町並みをモチーフにした景観が特徴となっている。東半分のエリアは「ひがしまち」、西半分のエリアは「にしまち」と称しており、「ひがしまち」はさらに「南館」と「北館」に分かれている。「ひがしまち」は施設の正面玄関やメインテナントの平和堂アル・プラザ)があるエリアで、大小多様な専門店が入居する。特に、かつて西武百貨店が入居していた南館は7階建てで、最も規模が大きい。一方の「にしまち」は南北共に2階建てと比較的小規模で、幹線道路に面するひがしまちとは対照的に、周囲は閑静な住宅街である。

ひがしまち南館には斜行エレベーターが2基設置されている。1985年の開業当時、斜行エレベーターは全国的にまだ珍しく、北方に広がる市街地や六甲山系を眺望できることもあって、1時間待ちの行列ができることもあった。ただし、西武百貨店の撤退前後の時期には利用者の減少や電気代の節約などを理由に、平日は原則として運転休止としていた。

なお、「にしまち」側の敷地の一部が伊丹市稲野町2丁目に属する市境という立地条件のため、同市の住民の利用も多い。

つかしん西武

つかしん西武
TSUKASHIN SEIBU
店舗概要
開業日 1985年9月27日
閉業日 2004年5月9日
施設所有者 グンゼ
商業施設面積 52,298 m²
後身 グンゼタウンセンター つかしん
最寄駅 #交通アクセスを参照
SEBU
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ひがしまち ロマンチック広場入口(夜景)
カリヨンガーデン(2012年のリニューアル前、冬季のツリー設置時)

オープン当初は西武百貨店つかしん(塚新)店(以下「西武」)を核店舗に、地元や阪神間の小売店によるショッピングモール・レストラン街・映画館「シネマつかしん」[注 1]などで構成される複合商業施設であった。また、敷地内の北東部(現在、平和堂などが入居するひがしまち北館が建つ場所)には西武グループプリンスホテルを建設する構想もあり、建設場所を示す看板が設置されていた(西武の撤退まで設置)。

近畿地区の西武を運営する「株式会社西武百貨店関西」は許永中などの「闇の紳士」との関わりが取りざたされ、後にイトマン事件[注 2]へと発展するなど、当店を含む西武各店舗に対して、イメージに大きな傷が付くこととなった(結果、西武百貨店関西の解散の原因にもなった)。また、尼崎市中南部の再開発の完成や、競合する百貨店が乱立する梅田難波などの大阪市中心部にも比較的近いこと、さらには2002年10月10日に隣接する伊丹市に競合店の「ダイヤモンドシティ・テラス」(現在のイオンモール伊丹)がオープンし、徐々に客足が流出し売上は右肩下がりとなった。

2002年9月、西武は売場面積を従来の3割に縮小し、現在のひがしまち南館のビルにテナントの1店舗として出店する形態に変更。これに合わせて、コープこうべダイソーユニクロミドリ電化[注 3]などが新たに出店し、ビル部分は「リボン館」の名称で郊外型のショッピングセンターとして再出発した[注 4]。しかし、前述のダイヤモンドシティ・テラスなどの競合店には規模・売上共に及ばず、西武つかしん店の年商は最盛期の280億円(1990年度)から32億円(2003年度)にまで落ち込んだ。なお、最盛期の1990年も含め一度も黒字にはならなかった[1]

その後、施設の西側で温泉が発掘されたこともあり(後述)、土地の所有者のグンゼによる施設全体の大幅改装を機に、2004年5月9日をもって西武は完全に撤退した[1]

第1のリニューアル

西武の撤退に前後して発掘された温泉は、関西最大級の源泉掛け流しの大浴場「湯の華廊(ゆのかろう)」として、2004年7月6日に開業した。

その一方で、建物の老朽化やテナントの撤退に伴う来客数の減少は改善されず、2005年5月にはリニューアル工事を開始した。当時東側にあった地上2階・地下1階建ての「東駐車場」(23,000平方メートル)を解体し、地上4階・地下1階建ての新館「ひがしまち北館」を建設し、兵庫県内初出店となる平和堂アル・プラザ)が開業。マツモトキヨシなど100軒を超える新たなテナントを迎えた上で内外装を一新し、2006年4月29日に「グンゼタウンセンター つかしん」としてリニューアルオープンした。従来リボン館だったビルは「ひがしまち南館」として再編された。

また、永らくナムコ直営の遊園地「ナムコランド 西武つかしん店」であったひがしまち南館の屋上には、フットサルコートの「SALUつかしん」がオープン。西武の撤退前後から運転を休止していた斜行エレベーターは、1階・屋上間の直通に限定して運転を再開した[注 5]

なお、営業総面積はリニューアル工事前の約1.5倍(68,000平方メートル)となり、競合店のイオンモール伊丹より15,000平方メートルあまり上回っている。

第2のリニューアル

イオンモール伊丹とはコンセプトを差別化(外部リンクを参照)した結果、売上高は順調に推移し、2008年度には約251億円を計上した[2]。その傍ら、引き続き近隣には競合するショッピングセンターが立て続けにオープンし続けており、顧客の獲得競争が激化している。

これらに対応するため、前述のリニューアルで整備が行き届かなかった「にしまち」の居酒屋街「味の小路」を更地にし、2階建ての新たなビルを建設。「にしまち」の一部として、2012年10月20日に開業した[3][4]

2020年代以降の主なリニューアル

第2のリニューアルで開業した2階建てのビルについて、1階をフードコートに全面改装の上、2022年11月11日に「にしまちキッチン」としてリニューアルオープン[5]。兵庫県内初出店となる、お笑いタレントのたむらけんじが運営する炭火焼肉たむらなどが新たに入居した[5]。また、ふたば書房などが入居していた2階についても2023年4月9日をもって全店舗が閉店または移転の上、同年9月30日にフロア全体にTSUTAYAが新たにオープンした(新品の書籍のみ取り扱い[6][7][8]

また、前述の西武の売場面積縮小と同時に出店し、ひがしまち南館の1階で営業していたコープこうべが、不採算などを理由に2024年1月18日をもって営業を終了した[9]。同店が入居していたエリアには、従来4階で営業していた無印良品が同年6月28日に移転オープンする[10]

施設

営業時間

10時 - 22時

  • 物販・サービス 10時 - 21時
  • フードコート 10時 - 21時
  • レストラン 11時 - 22時
定休日
  • 毎年1月1日(他に年1回程度、設備点検による休業あり)

主な店舗

全ての店舗の一覧は、公式サイトを参照。
ひがしまち北館
フードコートA・I
にしまち
ひがしまち南館
かつては三井住友銀行京都銀行のATMも設置されていたが、既に営業を終了している[13]

かつて営業していた店舗

ひがしまち南館
にしまち

交通アクセス

送迎バス

開店当初から阪神・淡路大震災が発生した1995年頃にかけて、JR猪名寺駅近くに設けていた臨時駐車場(既に存在しない)との間にシャトルバスを運行していたことがある(運行は阪急バス[注 7]に委託)。当店側の乗り場は、現在の「ひがしまち北館」の場所にあった立体駐車場の東駐車場付近に設けられたロータリーにあった。

また、「グンゼタウンセンター つかしん」にリニューアルした2006年より、上記以外の複数の鉄道駅前とを結ぶ無料送迎バス(自社所有のマイクロバス)を運行していたが、2021年6月の阪急塚口駅発着便を最後に全ての運行を終了した。当店側の乗り場は、にしまちの湯の華廊の南側に設けられていた(後年には待合室も設置)。発着していた駅と運行していた時期は以下の通り。

脚注

[脚注の使い方]

注釈

  1. ^ 一般の映画館では既に上映期間が終了している作品を扱う、いわゆる二番館(名画座)だった。開業当初は美術展などを行う多目的ホールであった。
  2. ^ 当店の店外商課長は、許との絵画取引を巡りイトマン事件で名前が挙がる。
  3. ^ 現在のエディオン。ミドリ電化は従来よりつかしんの約100メートル北側の場所にあるビルで営業しているが、同ビルを改修のため一時閉鎖し、リボン館の1テナントとして入居していた。元のビルでの営業再開後、ミドリ電化が入居していたフロアには上新電機が入居した。
  4. ^ 当時の西武は、1999年10月7日にダイエー(現在のイオンスタイル)と同居する東戸塚店(神奈川県横浜市戸塚区、現在の東戸塚S.C.)や、2000年9月22日ジャスコ(現在のイオン)と同居する岡崎店(愛知県岡崎市2020年8月31日をもって閉店)をそれぞれ開業するなど、スーパーとの「2核1モール」型の郊外型ショッピングセンターとして出店、または新規開業する動きが活発だった。
  5. ^ ナムコランドは「リボン館」となった後に3階へ移動し、「SALUつかしん」のオープンまで屋上は閉鎖されていた。ナムコランドはつかしんのリニューアルを機に撤退し、後にタイトーステーションが入居した。
  6. ^ 運営会社のグンゼスポーツ株式会社の本社も当店内にある。
  7. ^ つかしんの東側に面する兵庫県道13号尼崎池田線産業道路)沿い、約1km北には同社の伊丹営業所がある。

出典

  1. ^ a b “つかしん西武:さよなら…19年で幕 黒字、一度もなく--兵庫・尼崎”. 毎日新聞 (毎日新聞大阪本社): p. 27. (2004年5月10日) 
  2. ^ 兵庫・尼崎の「つかしん」、24年にリニューアル ホームセンターなど誘致 産経新聞 2011年7月4日
  3. ^ “つかしん「にしまち」 2階建ての新館にリニューアルオープン”. MSN産経ニュース. (2012年10月21日). https://web.archive.org/web/20121021120219/http://sankei.jp.msn.com/region/news/121021/hyg12102102020000-n1.htm 2012年10月21日閲覧。 
  4. ^ 「つかしん」10月20日リニューアルオープン MSN産経ニュース 2012年9月24日
  5. ^ a b c “新たな憩いの場が誕生!兵庫初「焼肉たむら」の出店も グランドオープン!つかしんの「にしまちキッチン」に行ってきました 尼崎市”. Kiss Press. (2022年11月15日). https://kisspress.jp/articles/37769/ 2024年6月16日閲覧。 
  6. ^ “TSUTAYA 尼崎つかしん店 - TSUTAYA 店舗詳細”. カルチュア・コンビニエンス・クラブ. 2024年6月16日閲覧。
  7. ^ “【尼崎市】つかしんに大型書店「TSUTAYA 尼崎つかしん店 」ができるみたい。9月末グランドオープン予定♪”. 本気メディア. (2023年8月6日). https://amagasaki.goguynet.jp/2023/08/06/tsutaya-amagasaki-tsukashin-open-yotei/ 2024年6月16日閲覧。 
  8. ^ “【尼崎市】楽しみ♪ つかしんの大型書店「TSUTAYA」のグランドオープンは9月30日です。”. 本気メディア. (2023年8月25日). https://amagasaki.goguynet.jp/2023/08/25/tsutaya-amagasaki-tsukashin-g-open-0930/ 2024年6月16日閲覧。 
  9. ^ a b “コープこうべ、不採算などで4店舗の閉店発表 来年1~3月”. 神戸新聞(ひょうご経済プラス) (神戸新聞社). (2023年10月4日) 
  10. ^ “【つかしん】が生まれ変わります!|無印良品”. 無印良品 (2024年4月14日). 2024年6月16日閲覧。
  11. ^ “【尼崎市】もうすぐ!つかしんフードコートに新しく2店舗がオープンします♪”. 本気メディア. (2024年5月30日). https://amagasaki.goguynet.jp/2024/05/30/tsukashin-foodcourt-newopen/ 2024年6月16日閲覧。 
  12. ^ [https://www.loft.co.jp/newsrelease/c9fbd144dff2ffc0c30f89a5190d8b819636600a.pdf “つかしん・ひがしまち南館2階に 4/14(金)「つかしんロフト」オープン!”]. 株式会社ロフト. (2023年1月24日). https://www.loft.co.jp/newsrelease/c9fbd144dff2ffc0c30f89a5190d8b819636600a.pdf 2024年6月16日閲覧。 
  13. ^ “キャッシュコーナーの営業終了のお知らせ(エコール・マミ、つかしん、JR宝塚駅)”. 京都銀行 (2020年11月27日). 2024年6月16日閲覧。

関連項目

同じ兵庫県内(加古川市)で繊維製品メーカー(日本毛織)が運営・管理するショッピングセンター。
当店内にあった「シネマつかしん」と同様に、現在近隣で二番館(名画座)としても営業している映画館。

競合する主な大規模商業施設

カルフール尼崎」として2003年10月開業。ヤマダデンキは従来カルフール→イオンの専門店だったエリアの大半に入居する形で、2023年3月に開業。

外部リンク

  • グンゼタウンセンター つかしん
  • 湯の華廊
  • SC再生プロジェクト実績(1) グンゼタウンセンター つかしん at the Wayback Machine (archived 2015年9月25日)
つかしんの第1のリニューアルを手掛けた「株式会社ダイナミックマーケティング社」のウェブサイトのウェブアーカイブ
この記事は以下のカテゴリでも参照できます
アル・プラザつかしんに関するカテゴリ:
  • アル・プラザ
そごう・西武
公式サイト:www.sogo-seibu.co.jp(企業情報)www.sogo-seibu.jp(店舗情報)
現在営業している店舗
(太字は基幹店)
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そごう
西武
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系列企業
そごう・西武関係人物
関連項目
全体関連
そごう
西武
コモンズ コモンズ
  • Sogo & Seibu
  • Sogo
  • Seibu
注釈

太字は基幹店舗。
*1エイチ・ツー・オー リテイリング阪急阪神百貨店)に経営譲渡後、阪急百貨店に屋号変更。*2そごうから髙島屋に合弁先を変更し、いよてつ髙島屋に改称。*32013年3月1日に(旧)ロビンソン百貨店から業態転換。
*4元(旧)西武百貨店社員、現フジテレビジョン取締役及びフジ・メディア・ホールディングス代表取締役社長。
*5東京ディズニーランドのアトラクション。そごうがスポンサーであった。
*6千葉店ではパ・リーグおよび日本シリーズ優勝時には記念セールが催される。*7兵庫県尼崎市。かつて西武つかしん店があった。
*8西武全店、及びそごう大宮店ではパ・リーグおよび日本シリーズ優勝時には記念セールが催される。
*9(旧)西武百貨店の一社提供番組。*10栃木放送で放送していたラジオ番組。西武宇都宮店がスポンサーだった。

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