いける本大賞とは、日本の文学賞。
概要
2010年、「ムダの会」により創設[1]。 「ムダの会」は定期的に編集者や全国紙の文化・学芸記者、著者などが出版に関する意見交換をおこない、書評誌「いける本・いけない本」を発行している[2]。
選考基準は、作り手の「どうしてもこれだけは表現したい!」という熱い思いが表現されているかどうか。人文書、ノンフィクションが主な選考対象となっている。
創設メンバーの一人であり、活動の中心を担っていた元講談社専務の鷲尾賢也氏が2014年に急逝したことで、「ムダの会」の定期開催が困難になり、同賞も無期限の休止となった。
受賞作品と受賞者
- 第1回(2010年度)
- 大賞 『人生一般二相対論』(東京大学出版会)須藤靖
- 大賞 『近世考―西鶴・近松・芭蕉・秋成―』(影書房)日暮聖
- 大賞 『宇宙は何でできているのか』(幻冬舎) 村山斉
- 第4回(2013年度)
- 大賞 『永続敗戦論 戦後日本の核心』(太田出版)白井聡
- 大賞 『孤独なバッタが群れるとき サバクトビバッタの相変異と大発生』(東海大学出版会)前野ウルド浩太郎
- 大賞 『永山則夫 封印された鑑定記録』(岩波書店)堀川惠子
- 第5回(2014年度)
- 大賞 『大杉栄伝 永遠のアナキズム』(夜光社)栗原康
- 大賞 『紙つなげ! 彼らが本の紙を造っている 再生・日本製紙石巻工場』(早川書房)佐々涼子
脚注
- ^ 新文化 第1回「いける本大賞」、編集者・記者たち有志が選んだ「いける本」を表彰 2010年12月16日
- ^ 毎日新聞 2014年12月16日夕刊